泣く

感情が高まるとすぐに泣いてしまう。


私はあまり普段泣かない。卒業の時も、祖母の家の犬が死んだ時も、涙は出なかった。でも、まだ卒業していない気がするし、愛犬もどこかでふらふらと生きている気がする。ひとはたぶん泣くことで現実を認め、気持ちを切り替えているのかな、と思う。あそこで泣かなかったからまだふわふわした心地なのか。でも、悲しい現実を受け入れるくらいなら幻想を見つつ、うわの空で生きていたい。


私が泣くのは大抵、悲しいというときより怒りが昂ぶったときだ。そういう時はもう、ぼろぼろ泣いてしまう。自分でも訳が分からなくて、泣いてしまうから言いたいことが言葉に出来なくて悔しくてまた、泣く。長い時間泣くわけではないが、すぐに目が赤くなって、なかなか引かないので困る。



涙って美しいものに捕らえられがちだ。でも私は甘ちゃん敏感肌なので、自分の涙の成分に負けて目の周りの肌が赤くなってしまう。弱すぎる。困っている。



まぁ自分の涙は怒りと悔しさの感情がゲージを突き破った時しか出ないし、それで荒れるしなのであまり泣きたくない。でも泣いた後はすっきりして、少し疲れて、眠くなる。いつまで経っても甘ちゃんだなーと自分でも呆れつつ乾いた涙もそのままにふらふらと散歩する。